2023年2月

準備と屈伸—「朗読バトルゲーム」終了

週の真ん中の祝日、ようやく落ち着いて振り返ります。
もう先週、2月16日(木)は、「朗読バトルゲーム」の5thシーズン決勝大会に出てきました。まだアーカイブがご覧になれますので、有料ですがよろしければどうぞ。私を含め、6名が出ています。

https://twitcasting.tv/voicevoice0701/shopcart/214609

優勝は佳穂さん、準優勝は土屋佐知子さんでした。おめでとうございました。私は選外でした。主催者から「順位が知りたい場合は個別にお問い合わせを」というアナウンスがありましたが、遠慮しておきました。

前にも記したような気がしますが、行きがかり上参加していた「競技朗読」からはこれで引退です。個別個別の場でいただいた栄誉は栄誉として、これからは新たな作品の「発掘」に力を注いでいきます。

これは昨年受講した「朗読指導者養成講座」で立てた方針の通りです。

とはいえ、誰かと「読むこと」を競うのは芸を磨く上で絶対とは言わずとも、とても重要な過程だと思いますし、初心者の方も意思がおありであればどんどん挑戦されるべきです。自分も高校時代の放送コンテストを皮切りに、青空文庫、跡見、文化協会と何回となく受けたり出たりもし、褒められたり少ないながらも貶されたり、そもそも落ちたり(これは多数)を繰り返し、その度、さまざまな方と現在まで続く得難い関係が結ばれました。

ただそれらはいずれも、他人の評価に自らをさらすという意味の行為であり、それを原動力として自らの読みを進めるという側面が、徐々に強くなってきた気がしました。

そうではなくて、内在する自らの熱をもっと煽って煽って、ちょうど昨夜大須演芸場で「扇橋報告」という、入船亭扇橋+ゲストに春風亭一之輔という豪華な顔付けの会を聴いたのですが、ちょうど「うどん屋」で一之輔師が語るうどん屋が扇で炭火を奮い立たせるような、そのイメージ。自分で自分の機嫌と調子を取っていきたいと思います。

「そこ」で勝とうが負けようが、重要なのは「その後」であり、朗読してる限りは準備と屈伸が続くのですから、と一丁前なことを申し上げておきます。

上のアーカイブで読んだ「どんぐり」、早速自分のツイキャスでも読みました。
下のリンクの2分50秒あたりから22分手前までです。バトルゲームでは15分という制限がありましたのでスピード重視で読み切りましたが、そこから5分延びるとここまで変わるものなのだな、と自分でも驚きました。こちらもどうぞご贔屓に。

https://twitcasting.tv/afrowagen/movie/759623656

さて、次は明後日、25日の柳ヶ瀬です。仕込みは今夜からです!

始まりは2019年の4月18日でした

確認したら、始まりは2019年の4月18日でした。

2009年の「カラフル3」と連携して以来、お付き合いの続いていた愛知県高等学校演劇連盟(名古屋事務局)主催による「高校生のための演劇教室」という鑑賞行事がありました。

2009 劇団コーヒー牛乳・劇団帰ってきたゑびす(「カラフル3 HighSchool Meeting」として)
2014 ゲキバカ(東京都)「男の60分」
2016 飛ぶ劇場(北九州市)「睡稿・銀河鉄道の夜」
2017 天才劇団バカバッカ(東京都)「DADDY WHO?」
2019 壱劇屋(大阪府)「劇の劇」

遡るとこの5本でお付き合いしたことになるわけです。

そこの2020年の演目として、T-worksの前々回公演「Negotiation」を採択していただき、私はいつもの通り、顧問の先生方とともに行事の運営にあたる高校生の子たちの後方支援にあたるものとスケジュールしていたのでした。

しかし、ここでも憎むべきはコロナウイルスでした。

緊急事態宣言と休校明け直後となった2020年は言うにおよばず、その翌年にも何とか実現の可能性を追求したのですが、何ともならず中止の判断を下したときに、拾う神が現れました。長久手市文化の家の、当時演劇を担当していた方が、事業の中で空きがあるのでうちでどうですか?と声をかけて下さったのです。その結果実現したのが、一昨日まで開催したT-works #5「三文姉妹」でした。

https://togetter.com/li/2063877

  

その長久手での本番が2月4,5日の両日、3ステージをもって無事終了いたしました。ご来場の皆様、誠にありがとうございました。当日のお客様の感想などはこちらでご覧下さい。

気がつけばコロナも第8波。どうにかこうにか、1度も陽性を喰らうことなく過ごすことできたのは、これを何とか、何を成功とするかと言われると難しいけれど、3年越しの関わりとなったこれをきちんとした形で終わらせなければ、という思いはありました。だから、一層悔しいのです。ごく限られたお客様にしか観ていただけなかったことが。

T-works、ぜひまた愛知でお呼びしたい。そして野心溢れる劇作家と演出家の組み合わせて展開されるハズレなしの作品群を、より多くの皆様に知っていただきたい。制作者として、久しぶりに前向きになれるプロジェクトと、それに関わる人々にお目にかかれた気がします。受け入れて下さった長久手市文化の家の職員の皆様にも、深い敬意と感謝を。

こんなイラストをササッと書ける人材がいる劇場なんて、そうはないですよ。

今週末は大阪公演。私も伺うつもりです。