水面に石を投げ込むと波紋が広がります。他によほどの急流か、あるいは水が涸れかけた河川敷やため池でなければ、多かれ少なかれ何らかの反応が返ってきます。そのことを信じてみようと思い、始めたのがこのプロジェクトでした。
波紋はとても大きいものでした。読み手として初めて訪れた札幌での縁がつながり、この春、谷川俊太郎さんとの邂逅(かいこう)の栄に浴しました。そしてこの先も道が繋がる気配が続いています。昨年の今ごろのことを考えれば予想だにしなかった展開です。
でも、冷静になってそもそものきっかけを考えれば、札幌に行かなければ。それ以前にこの「朗読会拓使」を始めなければ、いまの私はない。私の思いと誰かの思いが交差しなければ、人生の時計は動かないのだ、そのことに再び気付かされたように思います。
今年も同じことを申し上げます。問題は、私のこえで、私のことばで、そして私の名前でかたること。この星のどこかを漂いつつ、風景と身体に根ざした表現に向き合うこと。目移りしながらも、誰かや、何かのこえやことばに私を奪われないこと。
さまざまな土地で、さまざまな人と、さまざまな音と、声を合わせる。そして、いつか誰 かが発したかもしれない、声や、音を伝えたい。届けたいと思います。その積み重ねが、 いつか私自身の声やことばも、どこかの誰かによって伝えられるものになるかもしれない。 なれたらいいな、と思いつつ。
自らを「開」き、誰かと、何かと「会」う。朗読「会」拓使、今年も始まります。
2019年夏 ニシムラタツヤ
愛知県一宮市出身。高校の放送部で朗読を始める。南山大学入学後、劇団の旗揚げに参加してしばらくのブランクの後、2004年、29歳でひとり朗読「二十代の潜水生活」スタート。2009年夏、岐阜市文化センターでのイべント出演が縁となり、柳ヶ瀬・いしぐれ珈琲での「三十代の潜水生活」が始まる。現在まで岐阜・名古屋での開催は110回を超え、「朗読濃尾」(ノーヴィ)として継続中。また、大阪で開催された「文部科学省後援 ⻘空文庫朗読コンテスト」(主催・一般社団法人日本朗読検定協会)にて2015年10月の第7回以降、審査員特別賞、第2位にあたる銀賞を通算3回受賞。本年5月には札幌市で開催された現代日本を代表する詩人、谷川俊太郎氏のトリビュートイベント「俊読(しゅんどく)」にも招聘されるなど、ますます活動の範囲を広げている。
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《詠み人・名古屋・福岡》
藤島 えり子 Fujishima Eriko
福岡県 大野城市出身。血液型はB型。1987年生まれ。九州産業大学付属九州高等学校デザイン科、愛知県立芸術大学美術学部油画専攻を卒業した美術出身俳優。 名古屋市を拠点に活動するチーム、「room16(ルームジュウロク)」に所属 し、役者・宣伝美術として活動。 2009 年、芸能事務所への所属から活動をスタート。2010 年の旗揚げに参加、 のちに加入。2014 年「ラクダ」にて名古屋演劇杯俳優賞・作品賞を受賞。 2016年あいちトリエンナーレ2016舞台芸術公募プログラムroom16「沈澱タイ」にて俳優A賞一次通過。 所属団体休止中の為、客演多数。おにぎりばくばく丸氏との二人ユニット、「ハラペッコ」としても活動。⻑久手市文化の家の契約アーティスト、情報系創造スタッフとして平成27年度より活動。 オープンスペースでの演劇公演、戯曲の読み合わせ企画などを年数回行っている。
Twitter ID @oxottt
《詠み人・福岡のみ》
小島 香奈子 Kojima Kanako
朗読家/国際芸術連盟朗読家会員/一般社団法人日本朗読検定協会認定朗読講師(プロフェッサー)/同・上級検定員/同・読みきかせインストラクタープラチナ
15歳で朗読と出会う。声だけで物語の世界を再構築する朗読表現の奥の深さと豊かさに魅了され、朗読の道に進む。早稲田大学第二文学部 表現・芸術系専修にて、芸術表現について広く学び、その全てを朗読表現に活かしている。日韓交流イベントでの朗読をはじめ、朗読イベント出演多数。現在、朗読歴25年。長年朗読ボランティアにも携わり、近年は、朗読コンテストの審査員や、小学校での音読指導など、活動の幅を広げている。2018年より、【朗読ここ・からあなたへプロジェクト】を立ち上げ、一人でも多くの方に朗読の面白さや奥の深さを伝える為に、ソロ朗読公演や朗読ワークショップを精力的に開催中。
★ブログ『小島香奈子の今日も朗読日和』
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《奏で人・名古屋》
天野 初菜(Pf)Amano Hatsuna
あまの はつな=愛知県立明和高等学校音楽科を経て、愛知県立芸術大学音楽学部器楽科ピアノコースを卒業、同大学大学院音楽研究科博士前期課程鍵盤楽器領域修了。大学在学中、学内選抜によるソロ&デュオフレッシュコンサート、新進演奏家コンサートに出演。 ピティナピアノコンペティションE級、F級にて全国大会入選。第23回愛知ピアノコンクール金賞。第7回ロシアンピアノスクールin東京受講。第12回日本演奏家コンクール全国大会入賞。オーデション合格者による奏心会フレッシュコンサートvol.3出演。第24回日本クラシック音楽コンクール大学女子の部第5位。第2回刈谷国際音楽コンクール奨励賞。2015年ドイツ Internationale Klavierakademie Murrhardtにてディプロム取得。これまでに沓名美智留、清水敦子、清水皇樹、西川秀人、鈴木謙一郎、エフゲニー・ザラフィアンツの各氏に師事。
《奏で人・福岡》
アジ(per) Aji
あじ=本名:中尾良雄。1973 年山口県生まれ。山口、福岡でいくつかのロックバンド を結成し Vo.G を担当。1999 年に⻄アフリカ伝統打楽器ジェンべと出会い、G&Per ユニット「Tommy&Aji」を結成、以後2012年の活動休止まで13 年間全国各地で精力 的に活動する。同ユニットの他にも様々なバンドのパーカッションとして活動し、福岡の団体,劇団 AFRICA に立ち上げから 2013 年まで参加する。
2005年、2011年とギニア、マリへ渡り⻄アフリカの伝統音楽を学び、各地でワーク ショップを行い、ジェンベ、ドゥンドゥンを中心とした⻄アフリカ音楽のアンサン ブルの魅力を広めつつも様々なアーティ ストと共演し、ジャンルに囚われない音楽 活動を行う。
★ブログ AJIの開き アフリカの太鼓を叩くAJI の日々録
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【名古屋公演】(2日間4公演)
2019年10月19日(土)午後6時
2019年10月20日(日)午後0時 / 午後3時 / 午後6時
※開場は開演の20分前となります
清水義範「時代食堂の特別料理」(講談社文庫刊「国語入試問題必勝法」所収)
shop school cafe モノコト
(名古屋市中区大須3丁目28−1・☎052—204−0206)
一般前売:2,000円 高校生以下:1,000円
【1ドリンク付・当日500 円増し】
※チケット発売※ 2019年9月7日(土)こちらから!
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【福岡公演】(2日間3公演)
2019年11月9日(土)午後6時
2019年11月10日(日)午後0時 / 午後3時
※開場は開演の20分前となります
夢野久作「殺人リレー」「奇妙な遠眼鏡」他(「青空文庫」より)
art space tetra
(福岡市博多区須崎町2−15・☎092-262-6560)
一般前売:2,000円 高校生以下:1,000円
【1ドリンク別途(500円)・当日500 円増し】
※チケット発売※ 2019年9月7日(土)こちらから
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