季節外れの寒さが舞い戻ったりもしていますが、おおむね名古屋にも春が来ました。春といえばこの方のお目見えです。AfroWagenでは２０１３年夏以来、「声はひとの人生を変える」ことをモットーに様々な企画と活動を続けていますが、その初期からお招きしているのが、「ケイコ先生」こと、浪曲師「春野恵子（はるの・けいこ）さんです。

そして、今年２０２３年、４年越しに春を通り過ぎて夏の公演が決定しました。時代の流されることなく、浪曲の唸りと三味線の撥（ばち）が運ぶ感情や風景、物語の豊かさは現代まで受け継がれてきました。今回は東京から強力な助太刀、玉川太福先生をお迎えしての２人会です。東京大阪と異なり、常打ちの浪曲の小屋がない名古屋では初めての試みとなる公演かと思います。皆様お誘い合わせの上ご来場をいただきますこと、心よりお待ち申し上げております！

【　出　演　者　プロフィール】

春野　恵子 はるの・けいこ 曲師：一柳亭　初月

東京都出身。4歳から6歳まで米国テキサス州ダラスで暮らす。白百合学園中学・高等学校卒業。東京大学卒業後、『進ぬ！電波少年』（日本テレビ系）の企画「電波少年的東大一直線」において家庭教師・ケイコ先生としてデビュー。その後、タレント・俳優としてドラマ、CM、バラエティー番組、情報番組など数々の番組に出演。 2003年、講談を目当てで見に行った浅草・木馬亭で浪曲と出会い衝撃を受け、二代目春野百合子に弟子入りを決意、何度となく断られるも、東京～大阪への夜行バスでの通い稽古を続けた。

2004年、頭を丸坊主にして大阪に移り住み、修業を重ね、2006年に初舞台。 以降、関西を中心に全国各地で年間約２００回の浪曲公演をこなしながら、テレビやラジオ、舞台演劇、音楽ライブなどにも出演している。また、2014年には米国・ニューヨークで初めての海外公演を成功させ、以降も中国、ドイツ、イタリア、ブラジル、ロシア、モンゴル、アイルランドでも公演をおこなうなど活動を世界に広げている。

玉川　太福 たまがわ・だいふく 曲師：玉川　鈴

新潟県出身。2007 年正月、二代目玉川福太郎に入門し、同年 6 月 17 日「オレンジの会」にて初舞台(「不破数右衛門芝居見物」)。その後、国本武春(故人)の発案で、 入門期の近い若手で結成されたユニット「もぎたてカルテット」 での活動や、自身の勉強会を重ね、2013 年 11 月「名披露目興行」(於・浅草木馬亭)に至る。以降、現在にいたるまで、浪曲定席木馬亭をはじめ、新宿末廣亭、浅草演芸ホール、池袋演芸場、永谷の演芸場といった落語の定席にも出演を続けている。演目は「侠客物」と総称される「天保水滸伝」「清水次郎長伝」や「青龍刀権次(全6席)」を始めとする世話物、「阿漕ヶ浦」や太閤記等の武家物など、古典の名作を継承する一方、新作では代名詞となっている「地べたの二人」シリーズをはじめ、時事ネタ、ニュース・ 天気予報・身辺雑記まで幅広く唸っている。また最近では、瀧川鯉八・春風亭昇々・立川吉笑との創作話芸ユニット「ソーゾーシー」での全国ツアーや、2017(平成29)年からは 山田洋次監督、松竹株式会社の許諾を得て「男はつらいよ」シリーズの全作浪曲化にも挑戦している。

発売開始：2023年5月6日（土）正午