考え違いー身体にことばを入れること

新年以来、Twitterは別にしてしばらく長い文章を書いていませんでした。理由はいくつかあるのですが、そこまでのことと、明日のことを書きたいと思います。

昨年11月の「青空文庫朗読コンテスト」が終わった後、札幌に行って、明日に備えて稽古をはじめるまで、この活動日報やFacebookにも残しましたが、「書いてあるものを読めばいい」と思っていましたし、実際そうしていました。しかしこれは、ある種の逃避だった。逃げていたなと気付きました。

読むことばに、予断や力みを持つことなく向き合うことはとても大切だと思います。しかしそれは、書かれた世界のことを余すことなく自分の身体と意識の中に落とし込んで、まがりなりにもそのすべてを隈なく見通すことができる、とある納得を得た上でこそ可能になるのです。このあたりが、より正確性と瞬発力と、時にはひらめきを必要とされる、一般のリーディングやアナウンスメントと朗読が異なるなのかもしれません。

そういうことを考えながら、この3週間くらいは1本の短い原稿に向き合っていました。それが明日の「第9回 朗読コンクール」(主催:日本朗読文化協会)の準備でした。明日の今頃には新幹線で東京に着いている頃だと思います。もし、今からでも聴きに来ていただけるという方、いらっしゃいましたらお知らせください。チケット、まだご用意できると思いますので。

残念ながらという方は、こちらを。先週の柳ヶ瀬で収録した、山本周五郎「赤ひげ診療譚(たん)」の冒頭作、「狂女の話」です。編集面でもすこし工夫をしつつ、YouTubeにアップしました。この後、朝9時ごろには全編を見られるようになるはずです。どうぞよろしくお願いいたします。次の柳ヶ瀬は、2月29日(土)です。

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