2026年7月

2023.2.16→ ふたたび、みたび(2)

ふたたび、というのがコンテストやコンクールへの参加であるならば、みたびというのがこちらです。出場者ではなく、その種の催事の、司会者としてのお手伝いに今年も関わることになりました。

一般社団法人朗読表現研究会が主催する「第五回 U35京都朗読コンテスト」です。https://www.rlabo.jp/krc/index.html

もともと朗読の世界に私が足を踏み入れた高校時代、「夏のNコン、秋の千代田と高文連」のサイクルがありました。現在まで続くNHK杯全国放送コンテストは、7月末に東京で行われる全国大会に向けて、早いところでは新年度もそこそこに地区予選が始まるのは昔から変わらぬ伝統です。愛知県は6月中旬。これも今も同じです。

一方、翌年の夏の全国まで続く高文連はともかく、「秋の千代田」は既に知らない方、初めて存在を知る方も多いと思います。9月から11月にかけて、かつて東京・上野にあった千代田工科芸術専門学校がニッポン放送・産経新聞社と組む形で、全国規模の「高等学校放送コンクール」を行っていました。毎年夏休みには各地区で講習会が行われていて、ニッポン放送=NRN系列ということですが、会場はCBC(中部日本放送)で、天才クイズに出られなかった私が局内に入ったのはこの時が初めてでした。当然ながら、この時にはAMラジオのネット局に複雑な事情が絡んでいることは一切知る由もありません。

我ながら物持ちが…((当時のテキストです)

そのほか、地元の東海ラジオ放送がつい最近まで開催していた「高等学校ラジオ作品コンクール」も含めて、数多くあった発表の場が徐々に絞られていく中で、朗読する若い世代が目に見えて減り続けて行くことに対して危機感を抱いたことが、この「R35京コン(という名の愛称)」のついた、このコンテストが生まれたきっかけである、と伺いました。

もうほんとに、この京コンの存在を知り、その考え方に触れたとき、私が考えていたこととこんなぴったり重なることがあるのかしらん、という心境でした。そして主催者の代表、佐野真希子さんのことも大して知らない(薄くはつながっていましたが)まま、とりあえず何か手伝わせてください!とDMを送ったのが2024年の春先。その時はまさか司会の役が回ってくるとは露知らずでしたが、なんとかお役を果たすことができているようで、今回の第五回も司会でお手伝いすることになりました。

そのコンテストが、つい昨日(7/25)からエントリー受付を開始しました。高校生部門(16〜18歳)と一般部門(19〜34歳)に分かれております。ぜひ多くの方の挑戦をお待ちしていますし、横でどんな読みに出会えるのか、どんな驚きがあるのかが楽しみでしょうがないのがこの場なのです。

https://x.com/krcU35/status/1940581640121864621

第三回(2024)の本番の様子。隅っこに写っているのが私です

自分が高校生の時には、とにかく褒められたくて、賞がほしくて、全国大会に行きたくてしょうがなかったことを強く覚えていて、その分「読むこと」自体に真摯に向き合ったとは言えない3年間だったように思います。あるいは今、こういう立場にいるのは、その時にやり残した「聴く」ということの尊さを忘れるなよ、と誰かにどこかで言われているのからなのかもしれません。

こちらの本番は10月25日(日)京都市北文化会館にてです。入場無料なので、朗読に大して興味のない方も、私の司会っぷりだけでも観に来てください(笑)。

2023.2.16→ ふたたび、みたび(1)

「前にも記したような気がしますが、行きがかり上参加していた「競技朗読」からはこれで引退です。個別個別の場でいただいた栄誉は栄誉として、これからは新たな作品の「発掘」に力を注いでいきます。」

「他人の評価に自らをさらすという意味の行為であり、それを原動力として自らの読みを進めるという側面が、徐々に強くなってきた気がしました。」

『「そこ」で勝とうが負けようが、重要なのは「その後」であり、朗読してる限りは準備と屈伸が続くのですから、と一丁前なことを申し上げておきます。』

2023年の2月、最後に朗読のコンペティション的なもので出たときに書き残したものです。読み返すと本当に一丁前なことを申し上げていますが、それから離れていた間も、何度かコンテスト・コンクール的なものに出ようかな、と思ったことはあったのです。ただやはり、上記のような思いが先に立って、振り出しに戻る、的な。

しかし、今回「声つむぎ演読コンテスト」にエントリーしたのは、2つの要素が重なったからでした。

https://www.hyouten.com/koetsumugi_2026#toc4

作品の発掘、ということを自分の読みの主眼におくに当たっても障害や壁になるものはどうしてもあって、その1つが作品の隣接権を含む著作権です。今回の主催の三浦綾子記念文学館の実施要項には、本選出場者となった場合の「特典」としてこうありました。

「三浦綾子著作(単著99作品)の朗読および演読の使用許可証(紙)
 ※許可証の有効期間は 2026 年 8 月 8 日〜 2027 年 8 月末日です
 ※対面での朗読会等のほか、オンライン配信も可能な使用許可です」

発掘せよ、ここから、と三浦さんから言われているようなものです。このオファーにはなんとしても応えなくてはならない。そう感じたのです。そういうわけで浪曲ロッキューの直前ではありますが、5月以来の北海道に乗り込み、ひとり語りという形態で三浦作品に向き合ってこようと思います。

本番は8月8日(土曜日)。三浦さんが初めて代用教員(今で言うところの臨時的/任期付任用教諭)として勤めた歌志内市での開催です。